今日の、おだし手帖

【かつお節ができるまで】《中編》煮熟〜焙乾

かつお節の産地から直接情報をお届けする【 産直マガジンMAKU 】
前回に引き続きかつお節の製造工程についてご紹介!

前回の投稿でご紹介した「煮立て」の後、煮籠を75~98℃のお湯で60~90分ほど「煮熟(しゃじゅく=煮詰めること)」します。

もちろん、時間や温度管理はそれぞれの工場や職人、魚体の具合によって異なります。
この見極めはまさに熟練の技ですね。

しっかりと煮熟することで旨味が凝縮されます。
ちなみにこのときに出る煮汁にもカツオから滲み出た栄養素がたっぷりDHA・EPAが採れるサプリの原料になるんですよ。

カツオを煮熟(しゃじゅく)した後は、やわらかくなった身を手に取り、骨を特別なピンセットで1本1本抜いていきます。

骨が残っていると、この後の「燻す」段階で身が割れたり形が崩れてしまうため、かつお節の品質を大きく左右する大切な工程です。

途方もない作業のように思われますが、職人さんたちは目にも鮮やかな早技でひとつあたり30秒とかからず抜き終えるんですよ~。

焙乾

煮熟(しゃじゅく)したかつおから丁寧に骨を抜いたら、次は焙乾(ばいかん)。
かつお節製造の要ともいえる、燻しの作業です。

実はかつお節は世界一硬い食べ物とギネス認定されている(!)のですが、じっくり長時間かけて焙乾をすることでかつおから水分がだんだんと抜かれ、最終的にはカチコチの状態に。

種類によって水分含有量は異なりますが、本枯節の場合は12~15%まで少なくなるそう。
保存性が非常に高いのも納得ですね!

※かつ市では、かつお節工場見学を承っています。
ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。