今日の、おだし手帖

【かつお節ができるまで】《後編》修繕〜天日干し

かつお節の産地から直接情報をお届けする【 産直マガジンMAKU 】
前回に引き続きかつお節の製造工程についてご紹介!

修繕

かつお節を燻す「焙乾(ばいかん)」でかつおから少し水分を抜いたら、傷ついた部分を修繕します。

修繕に使うのは、カツオの生肉と煮熟(しゃじゅく)した肉を混ぜ合わせてすり身にしたもの。
身の割れ目に丁寧に塗り込み、形を整えていきます。

かつお節の形は、熟練の職人が見ればそれがどこの工場でつくられたものか判別できてしまうほど大切なポイント。
このように地道な手作業で形づくられていくんですね。

かつお節を燻す「焙乾(ばいかん)」でしっかりと水分を抜き切った節は「荒節(あらぶし)」と呼ばれます。

荒節を専用の機械で1本1本削り、形を整えていきます。
これも、その工場ならではの節の形にしていく大切な作業です。

削りの作業で形を整えたら、次は本枯節をつくるために重要な「カビ付け」を行います。

このカビは安全性が確認されている「優良カビ」と呼ばれるもので、かつお節の発酵・熟成を促してくれる優れ者!
このカビなしには、最高級かつお節・本枯節はつくることができません。

カビ付けをしたかつお節を専用の部屋に貯蔵し、発酵・熟成させ、うまみを凝縮させていきます。

季節に合わせて温度や湿度が徹底管理され、長期間かけてカビが着実に育ってゆくのです。

最後のステップは「天日干し」。
晴れた日には、枕崎のあちらこちらでかつお節たちが日向ぼっこをしている姿を見ることができるんですよ。

最高級かつお節「本枯節」は、カビの発酵・熟成と天日干しを何度も繰り返し(長ければ4ヶ月以上!)、さらに余分な水分が抜けていきます。
そうすることで、美しく澄んだおだしが取れる洗練された味わいのかつお節になっていくのです。

いかがでしたでしょうか?
日頃口にしているかつお節がみなさまのご自宅に届く前のストーリーに少しでも興味持っていただければ幸いです。

※かつ市では、かつお節工場見学を承っています。
ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。